非常用電源が稼働しなかったケース・東日本大震災

過去の災害時に、不幸にも非常用電源(自家発電設備)が稼働しなかったということが起きています。

東日本大震災では、またもや不始動や停止が発生して、機能しなかった自家発電設備がありました。
またもやといいますのは、平成7年の阪神大震災のとき機能しなかった自家発電設備があったことの反省から、後に法整備を重ねて自家発電設備の点検に関して徹底してきたはずだったかです。

東日本大震災での非機能自家発電設備の実態を確認しましょう。
最初からまったく起動しなかった「不始動」と、いったんは起動したものの途中で止まってしまった「停止」は合計233台に達しています。
そのうちの26%は「異常停止」であり、7%は「不始動」でした。

しかも「不始動」のうち実に41%が「メンテナンス不良」だったのです。
この資料は、一般社団法人日本内燃力発電設備協会から調査報告されています。

この中身をもう少し詳細に見ます。
対象とした震度6以上地域での自家発電設備の「設置台数」は4,811台でした。
「不始動」と「停止」を合わせた「非機能」は233台(5%)でした。
そのうち「不始動」は17台(7%)であり、さらにそのうち「メンテナンス不良に起因する不始動」は7台(41%)でした。
「停止」は216台(93%)であり、そのうち「異常停止」は60台(28%)であり、さらにそのうち「メンテナンス不良に起因する停止」は16台(27%)でした。

これに対し阪神大震災では、対象地域を同じ震度6以上にすると「設置台数」は1,281台でした。
阪神大震災では「不始動」と「停止」の判別ができていなかったか、「停止」データを採用しなかったかのため、すべてを「不始動」と表示しており「不始動(東日本大震災でいう「非機能」かも)」は60台(5%)でした。
そのうち「メンテナンス不良に起因する不始動」は16台(25.4%)でした。

「不始動」でも「異常停止」でも、それを引き起こした原因別比率において、「メンテナンス不良に起因する」ものが最も多いことがわかりました。

東日本大震災における自家発電設備の非機能数

不始動 停止 合計
異常停止 燃料切れ停止 津波による停止 不明
17 60 125 24 7 233

*異常停止とは、燃料切れ、津波等による停止を除いた、装置及び付帯設備の異常によって停止したものをいいます。

東日本大震災の非機能自家発電設備におけるメンテナンス不良数

メンテナンス不良 メンテナンス以外 合計
不始動 7 10 17
異常停止 16 44 60

 
 
大震災時における自家発電設備の非機能数対比

震災名 設置台数 異常台数 不始動台数
東日本大震災 4811 233 17
阪神大震災 1281 60