カーボンについて

自家発電設備の97%がディ―ゼルエンジンを採用しています。

ディーゼルエンジンは、主に軽油やA重油といった沸点の高い石油製品を燃料とし、圧縮空気に噴射して爆発させたエネルギーを動力とするレシプロエンジンです。
空気と燃料を混合して燃焼爆発させるわけですが、ディーゼルエンジンが冷えていたり汚れていたりすると、燃料が気化しにくく酸素と結合できずに、燃焼の質と効率が悪くなります。

このように燃焼の質と効率が悪くなると、燃料に含まれている炭素が酸素と結合できず余ってしまい、これが「カーボン」と呼ばれる煤となってエンジン内のあちこちに付着堆積していきます。

特にディーゼルエンジンを起動して運転時間が相当経過するまでのエンジン自体が冷えているときとか、負荷をかけずにアイドリング(空ぶかし)を長時間しているときとかは、質の悪い燃焼爆発をくり返しますから、カーボンが大量に発生し黒煙が排出されるのが見られます。
まさにこのとき、ディーゼルエンジン内のいたるところにカーボンが蓄えられて、排気が循環する経路の部品にもカーボンが付着し、やがて固着して目詰まりなど悪影響を起こしかねません。

このカーボンが原因で起きる最も恐ろしいものは、災害時に自家発電設備が起動したとき、カーボンが中途半端な熱を帯びて発火し、飛び火して起きる火事という二次災害です。
また、同じく起動したとき、カーボンの固着によって動力部品に不具合が発生し、そもそもの正常な稼働に支障がでる停止なども懸念されます。

以上のようなカーボンよる不安を払拭するには、定格出力の30%を超える高負荷運転を定期的に実施するのが一番良い方法です。
高負荷運転を適度な時間行いますと、ディーゼルエンジンが起こす高温によって、カーボンは燃焼排除され跡形もなくなるからです。

結局、法令に適った1年に1回の負荷運転の実施は、単に法令遵守という義務の遂行だけでなく、堆積したカーボンという厄介者を消滅させ、自家発電設備を健全に長期保全させ、コーポレートガバナンスを強化させるという一石三鳥のご褒美まで付いてくるものなのです。