点検を行う必要がある建物

非常電源(自家発電設備)の点検を義務付ける法令には、消防法、電気事業法、建築基準法の3つがあります。
それぞれの法令の中で、点検がどのように義務づけられているのか確認してみましょう。

「消防法」では、特定防火対象物・非特定防火対象物・その他の防火対象物に分けて、6ヶ月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検、及び、特定防火対象物は1年に1回、その他は3年に1回の検査結果報告を義務づけています。

「電気事業法」では、事業用電気工作物・一般用電気工作物に分けて、日常と月次と年次の定期点検を義務づけています。

「建築基準法」では、6ヶ月~1年に1回、外観検査と性能検査、及び検査結果報告を義務づけています。

3つの法令それぞれに基づいて、非常電源(自家発電設備)が設置されている建物のうち、点検を行う必要がある建物はどのように規定されているか確認します。

法令別規制対象物

関係法令 対象 点検周期
消防法 延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物 機器点検6ヶ月に1回・総合点検1年に1回
延べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定するもの
上記以外の防火対象物
電気事業法 事業用電気工作物 日常点検・月次点検・年次点検
一般用電気工作物
建築基準法 建築基準法又は特定行政庁が指定する建築物 外観検査と性能検査6ヶ月~1年に1回

「消防法」では、以下のように3種に区分して対象となる建物が指定されています。

・延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物
特定防火対象物とは、劇場、飲食店、百貨店、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園その他の指定された防火対象物で、不特定多数の者又は災害時に援護が必要な者が出入りする施設、とされています。

・延べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定するもの
非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定するものとは、共同住宅、学校、図書館、寺院、工場、倉庫などが該当します。

・その他の防火対象物
防火対象物とは、火災予防行政の主たる対象となる建築物など、とされています。

「電気事業法」では、非常電源(自家発電設備)は電気工作物という概念ですので、建物別の指定はなく、非常電源(自家発電設備)を設置しているすべての建物が対象となります。

「建築基準法」では、対象となる建物を、建築基準法又は特定行政庁が指定する建築物、と指定しています。

建築基準法又は特定行政庁が指定する建築物とは、病院、劇場、映画館、ホテル、百貨店、障碍者グループホーム、図書館等の不特定又は多数の者が利用する建築物、とされています。

また、それぞれについて規模の規定もあり、おおむね3階以上の階又は地階が100㎡以上のものなど、とされています。